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ホームブレーキ装置基礎編



エア式ブレーキ装置



「えあ?」


エアです。


AIRです。


空気です。


「プシューッ!」


という音の正体です。


トラックやバスがブレーキした時って

「プシュー!」

と威圧感のある音がしますよね。


トラックにあおられた時や渋滞などでプシュプシュ音を立てながら後ろに付かれると
恐怖感さえ覚えてしまいます…。

あの「プシュー!」の正体が『エア式ブレーキ装置』です。


まずは、普通のブレーキ装置の流れを復習して見ましょう!


ブレーキペダルを踏む
   ↓
マスタパワーが踏む力を数倍にする
   ↓
マスタパワーの力を受け、マスタシリンダが油圧を発生
   ↓
ブレーキフルードが油圧をキャリパピストンに伝える
   ↓
キャリパピストンが飛び出し、ブレーキパッドを押す
   ↓
ブレーキパッドがブレーキディスクを押さえる(挟む)
   ↓
ブレーキが効く



覚えていらっしゃいますか???

この流れはブレーキフルードのページで紹介しておりますので、ご存知無い方はそちらで
ご確認くださいね♪


さて今回の本題に戻りましょう。


エア式ブレーキ装置は、主に大型トラックやバス、鉄道などに取り付けられています。

これらの乗り物に共通する点。


それは『重量』です。


とにかく重たいのです。
トラックで言えば、荷物を合わせれば10000キロ(10トン)なんて車もあります。


以前お話しした『マスタパワー』の必要性を覚えていますでしょうか?

マスタパワーの役割を一言でまとめると、

●人間の踏む力だけでは車が重すぎて止まらないので、踏力を補助している

となりますね。

もちろんトラックやバスにもマスタパワーは付いています。
でも少し考えて見てください。


・普通自動車の車重は約1500キロという重さに対し、マスタパワーで補助。

・トラックの車重は約10000キロという重さに対し、マスタパワーで補助。



「あれ?」


何か無理がありませんか???

マスタパワーの力(容量)を強くして…といっても無理がありすぎます(汗)
重量を参考に単純計算してみると、マスタパワーを7倍の大きさに!?


「だからエア(空気)を使うんだろ!?」


はい。その通りです。


そのエアの使う位置はこうなります。

※トラックなどはディスクブレーキでは無く『ドラムブレーキ』を使用している事が多いので、あえて部品名を変えて表現しますね。
 名前は違っても基本的には同じ働きをしています。



ブレーキペダルを踏む
   ↓
★ブレーキを踏んだ力に比例して『圧縮空気』が発生し、踏む力と合体★
   ↓
マスタパワーが『踏力と圧縮空気の合力』を数倍にする
   ↓
マスタパワーの力を受け、マスタシリンダが油圧を発生
   ↓
ブレーキフルードが油圧をホイールシリンダ(キャリパピストン)に伝える
   ↓
ホイールシリンダ(キャリパピストン)が飛び出し、ブレーキシュー(パッド)を押す
   ↓
ブレーキシュー(パッド)がブレーキドラム(ディスク)を押さえる
   ↓
ブレーキが効く



つまり、マスタパワーで倍増される元となる力を増やす事で、大きくブレーキ力が増えるという事です。


数字が嫌いな人はごめんなさい。
わかりやすく言うとこんな感じです。(勝手にきめた数字なので適当ですよ)


●普通車の場合

 踏む力『』×マスタパワー『』=ブレーキ力『10

●バス、トラックの場合

 (踏む力『』+エア力『』)×マスタパワー『』=ブレーキ力『35


という事です。


ここで大事なのは、踏む力は変わっていないという事です。

普通車を運転している時と同じ力で踏むだけで、ブレーキの力が上の例だと3.5倍になっています。
これであれば、非常に優れたシステムと言えますよね ( v ̄▽ ̄)


さて、『圧縮空気』という物を使用していると言いましたが、そんなものは普通の車にはありませんよね。
これはトラックなどにのみ用意されているシステムです。

エンジンの力によって、別に用意されている『コンプレッサ』※という部品を動かし、そこで作られた
圧縮空気を『エアタンク』に溜めています。

※圧縮空気を作り出す為のポンプで、見た目はエンジンそのもの。エンジンとの大きな違いは
ガソリンを使用しない事、スパークプラグが無い事です。
コンプレッサ単体ではもちろん動かないので、外部動力(エンジン)で動かす必要があります。



そのエアタンクに溜まった圧縮空気をブレーキの補助力として使用します。

他にも圧縮空気は色々な所で使用されています。例えば、以前お話ししたエアサスペンションです。

特殊車両(消防車など)には、コンプレッサを応用したものが多数あります。
これらはエンジンの力を使って様々な効果を得られる典型的な例ですね☆

基本のエンジン・車体があり、それぞれの車両に合わせた機能を追加していく事が車の作り方です。

今は様々な機能ができていますが、あくまでも補助装置です。
基本の部分がわかっていればあらゆる機能を簡単に理解することができます。

これからもどんどん基本の部分をお話ししていきますのでお楽しみに!




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